アフリカ難民キャンプのLGBTとHIV 〜トランス女性の嶋田さんとゲイ写真家の藤元さんが語る
2018年8月、嶋田聡美さんはケニアにあるカクマ難民キャンプのLGBTI難民たちを訪問し、彼らとともにキャンプ内で数日過ごし、LGBTIであるという理由で、逮捕されると脅され、怯えながら生きるとは、どのようなことなのかを経験した。
藤元敬二 さんはドキュメンタリー写真家。2014年から15年にかけての一年、ケニアやウガンダに暮らしながら現地のゲイの人々の撮影を続ける。2017年にはゲイとして育った自らの人生を東アフリカのゲイの友人たちと掛け合わせた半自叙伝的写真集『Forget-me-not』を出版。カクマにも二度の訪問経験がある。
開催リポート
2018年11月25日(日)に、CASE Shinjukuにて「アフリカ難民キャンプのLGBTとHIV」を開催し、参加者、スタッフあわせて30名が参加しました。
ゲストのトランス女性の嶋田聡美さんとゲイ写真家の藤元敬二さん二人のトークから、アフリカのケニアにあるカクマという難民キャンプにおいても、HIVが命や安全と関わる大切なテーマになっていることを感じました。加者の感想文とアンケート自由記述を掲載したので、ご覧ください。
「今よりはよい環境を求めての避難のはずが…。」ペンネーム:アフリカ
2年前の今頃自分がキャリアだとしり、それからぷれいすのお世話になっています。
誘われて参加したのですが難民問題については興味がありその中でのHIVキャリアの人たちの話を聞いてみたいと思いました。今回お話をしてくれた2人は別々の立場からの話でLGBTIに焦点が当たった話で、避難してきた先の難民キャンプでの差別と偏見、習慣や偏った知識教育の欠如により暴行が正当化する社会、子供を守るべき親が子供に手をかける話には特に耳を塞ぎたくなりました。
21世紀の今も天変地異の原因がLGBTIの所為にされることや自分が受け入れられないことに対して人を傷つけていいと思える社会に聞いていて歯がゆい思いでした。
性別に関係なく人を好きになる事は自由であるべきだと思っています。自分と違った考えや思いの人たちを排除しようとしたり、自分を正当化する人たちこそ考えを改めるべきだと思います。
難民問題は一概に答えが出るわけではなく、解決策は難しいと日頃から思っていましたが話を聞き自分で何ができるのか考えるよいきっかけになりました。
参加者アンケート自由記述より
- アフリカ現地でLGBTIの方々がおかれている状況をリアルに知ることができ、大変有意義だった。人権を侵害されている彼・彼女らを日本でも受け入れるべきと改めて思いました。
- 私たちが普段生活をしている裏で意味もなく脅され、逮捕される現実があるということを全く知らなかったわけでは無いですが、知らないことの方が多すぎて衝撃でした。世界でLGBTIのことを理解するためにも自分も少しずつ理解していこうと思いました。
- 知らない事が多すぎておどろきばかりでした。アフリカの性差別はそんな事があるなんて、しょうげき的でした。行動力のあるお二人がすごいと思いました。性フリーの世の中になる事を切に願います。
- 保護されるべきキャンプ内での差別、教育がない事による間違った知識の為の差別を無くす事が難しいと改めて思いました。金銭の助けでは問題が解決しないが、お金を援助しないわけにもいかないジレンマととても感じました。
- お二人がたっぷりと話してくだったので(もっといろんな話があったかと思いますが)、全体像と個別の情況が比較的わかりやすかったです。ありがとうございました。
- LGBTIについて今まで日本や、先進国に目が向いていることが多くて、アフリカの話しは新しい発見につながった。
- アフリカでLGBTに対する迫害が悪化していることを初めて知りました。日本でも1日も早い難民の受け入れを祈っております。
- LGBTI難民のことを知ることが出来てよかったです。視野が広がった。
参加者 30名